『食の豆々知識』 Vol.176 風邪の薬膳

昼間の気温が20℃まで上昇し、初夏のようだと思ったら、次の日には雪...。

体調崩された方、多くないですか?

ところで。

発熱、悪寒、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、のどのかゆみ、のどの痛み、頭痛...。

こんな症状、どう思いますか?

一般的に、こんな症状がでたら、風邪かな、と思うことが多いかと思います。

では、このような症状がでたら、どうしますか?

早めのパ○ロン?熱、のど、鼻に、○○が効く(笑)

一般的に、風邪の市販薬は、一年中、基本の風邪の症状であれば同じ薬です。

あ、でも。

あなたの風邪にねらいを決めてベ○ザブロックは、症状によって処方を分けていますね(笑)。

漢方薬では、基本の風邪薬に、「桂枝湯」や「桑菊飲」があります。

これは、季節によって処方を分けることが多いです。

寒い季節には、「桂枝湯」、春から夏にかけての温かい季節には「桑菊飲」。

漢方薬は、西洋薬のように、「まず鼻水を止める」という考え方はしません。

鼻水を止めるために、発汗させて身体から邪気と呼ばれる病気の元を取り除く、と考えます。

そのため、同じ「鼻水」の症状でも、元の身体の状態や原因によって、処方される漢方薬が違うのです。

では、そんな風邪の状態、食べ物だったら、何を食べればいいの?

と、そんな話。

 

●桂枝湯が処方されるときは?

基本は、春分で区切ります。

春分より前の時期は、「桂枝湯」後は「桑菊飲」。

けれども、昨今の異常気象のように、温かかったり、寒かったり、または、地域によってよっても、気候は違いますよね。

ですので、寒い時期の風邪には、「桂枝湯」、温かい時期の風邪には「桑菊飲」が処方されると思った方がわかりやすいかもしれません。

また、症状も異なります。

寒い時期の風邪は、悪寒が強く、鼻はどちらかというと水っ鼻。

咳や頭痛が伴うことも多いです。

逆に温かい時期の風邪は、熱が上がり、鼻づまり、咳は少なく、あっても空咳。

のどのかゆみや痛み、目が赤い、かゆいなどの症状が多くなります。

ですので、症状によって、変わることもあります。

 

●じゃあその時なにを食べればいいの?

基本は、風邪の処方は、発汗です。

汗をかいて、それにより邪気を取り除く。

その発汗の仕方が異なります。

寒い時には、身体を温めて、発汗させる。

温かい時には、身体に熱を持たせないようにしながら発汗させる。

発汗は、身体を温めるということではないのです。

そしてそれにあった、食材が、解表類です。

覚えていらっしゃいますか?(笑)

解表類には、辛温解表類と辛涼解表類がありました。

それです。

寒い時には、辛温解表類(生姜、ねぎ、大葉、三つ葉など)、温かい時には辛涼解表類(ミント、葛、菊の花など)。

つまり、風邪には、生姜だ、ねぎだ、と、真夏の風邪にそれを食べるのは間違っている、ということです。

もちろん、風邪の症状には、もっと様々なものがあり、梅雨の時期の風邪や、乾燥している秋の風邪、真夏の高温時の風邪、など、処方は変わります。

でも、それは、中級以上の話(笑)。

とりあえず、風邪っぽいなと思ったら、はちみつ生姜茶か、ミント菊花茶のどちらがいいのかを考えて飲んでみてはいかがでしょうか。

これらを加えたお粥でもいいですね。

あ、でも、症状がすすんでいる場合は、まずは、病院で診断してもらってからにしてくださいね。