石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その156

「わぁ!

また芸能人が悪いことやったみたいだぞ。

しかし、大麻だ、覚醒剤だ、未成年飲酒だ、淫行だと次から次に、悪いことが明るみに出るな。

有名人は一発で人生棒に振ることになるんだもんな、有名人でなくて正解だな。」

「バカじゃないの!

そこじゃないでしょ。

有名人になってから言ってちょうだい。

それに一般人だって悪いことしたら人生棒に振るのよ!」

「あ、そうね。

しかし、政治も「もりそば」「かけそば」(「森友」「加計」)問題で、政府は追い込まれてるし、悪いことはできないなぁ。

ましてネットのおかげで国民総情報通だしな。」

「そばじゃなくて学園!

あなた、何か悪いことやってるんじゃないでしょね?」

「めっそうもございません、清廉潔白に生きております。」

「・・・。」

という、いつもの身内話ですが、お天道様はしっかり見ているのです。

 

【天網恢恢(てんもうかいかい)疎にして漏らさず、経営者の大切な心がけ】

「天網恢恢疎にして漏らさず」とは、天が悪人を捕えるために張りめぐらせた網の目は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。

悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむると老子が説いたことばです。

お店の運営や経営をする社長業にはこの考え方を念頭に置くことがとても重要なことではないでしょうか。

自分自身を想定すれば、お店や会社≒社長ですから、自分が悪になることは、あっという間に店・会社が危うくなるということ。

どんな時もトップである自分を意識して行動することが大切です。

誰かが見ているのだということを肝に銘じて日夜、行動しなければなりませんね。

また、逆に経営者は「天」となって店・会社に網を張らなければなりません。

先日、会った経営者さんからこんな話を聞きました。

「先月、盗難事件が店で発覚しました。

スタッフの財布からお金が消えてしまうということだったんですが、きっかけはスタッフの一人のカバンに市販の錠前がかかっていたことを私が見つけたことだったんです。

おしゃれとは無縁のようなものだったので尋ねたところ、時々お金が減っているということでした。」

その後、社長がスタッフ全員から聞き取りを行なったところ、他にも起きていることが判明しました。

皆、自分の勘違いや間違いで、店の仲間を疑いたくないことと、店の雰囲気を悪くしてしまうのを恐れて言わなかったそうです。

もちろん、すぐに持ち物の置き場所やロッカーについて改善を行ったそうです。

経営者はスタッフの仕事ぶりだけを見るのではなく、その他の過ごし方なども観察し、時には話に耳を傾け、ただ聞くのではなく十分な心の目で《聴く》ことが大切だということでしょう。

また、人に限らず、常に店の商品やサービス、店舗の隅々に目を向けなくてはなりませんね。

その後、着服していたスタッフが判明し処分が検討されたそうです。

わずかな金で職場や信用を失う。

部下にとっても、「天網恢恢疎にして漏らさず」。

嘘や不正、ごまかし、手抜きは必ず破綻するといった教育も大切でしょう。

ではまた。