KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.17

さぁ~宴会シーズン本番!

クリスマスや年末年始とイベントが盛り沢山で、ワクワクする時期が来ましたね。

準備は、万全ですか?

さて今回は、昨年のこのシーズン、よく相談を受けた案件からお話したいと思います。   

宴会セット等での飲み放題のルール(決め事)です。

飲み放題では、スタート時間やラストオーダーのタイミングで、お客様と感覚のズレが多く生じるとの内容。

例えば、お客様からの不満の声の多くは、ファーストドリンクの提供時間がかかり過ぎる事。

一度に大人数のドリンクを提供するのですから、多少時間がかかるのは仕方ないとしても、大幅なファーストドリンクの提供の遅れは、それだけで店の印象を悪くしますので、スタッフ全員で提供時間の徹底を図らなくてはいけません。

また、マニュアル的に、グラス交換時には空いたグラスと交換とか、生ビールはピッチャーで提供するとか、飲み残しは追加料金がかかる等々の対応を押しつける形が逆効果となり、お客様が不満を持たれることも多いようです。

ルールは必要ですが、これは店側がやり易さや無駄にしないようにと一方的に決めたルールです。

必要最低限のルールは必要だとしても、それをただ押しつけるのではなく、時には臨機応変な対応やそれぞれの縛りを、責任者を含めスタッフ間でいま一度話し合いをしてみてください。

例えば、同じドリンクをおかわりするお客様がいたら、店側からボトルでの提供を勧める、テーブル上にビールのサーバーを付けて自由におかわりができるようにする、飲み放題にすればお酒の持ち込みを可とする等など、飲み放題でもいろいろサービスが考えられますね。

お客様が店の飲み放題に不満を持って、二度とこんな店は使わないと思われるようなサービスなら、いっそのこと飲み放題導入は考え直さなければいけません。

スタッフの意識の中に、「フリードリンクだからさぁ」の思いがあって店主導が露骨になってはいけませんよね。

繁忙期による人手の問題を解決して万全にするのは、様々な要素がありますから難しい事ですが、提供スピードを意識しての仕組み作りやルールによる縛りの程度に対して、おもてなし接客の気持ちを取り入れるべく考え方を店側は持たないといけませんね。

忙しいからといっておざなりではなく、ひとつひとつご注文を頂いたカウントのオーダーと同じように対応する意識を持たせましょう。

個店の強みは、「臨機応変にお客様に喜んで頂けるルール決め」がポイントではないでしょうか。

繁忙期に向けて焦らず・イライラせず・体制を整え、笑顔で頑張りましょう。