KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.142

連日、うだるような暑さが続いていますね。

異常な気温が毎日続いていますが、もう異常ではなく、これが当たり前になっていくのかもしれません。

私も家で過ごす時間、エアコンはつけっぱなしにしています。

飲食店で働く皆様、特に厨房で働く皆様はホントお気をつけください。

 

この暑さの中、頭がカッとなるSNSのニュースが飛び込んできました。

たこ焼き店の客の投稿です。

「たまに買うのだけれど、ここの店員が汗だくで仕事をしている。

見ていて暑苦しい、玉の汗をかいている人から商品を受け取るのは気持ちが悪い、汗一つかかず涼しい顔で仕事をするのがプロというものだろう」という内容です。

読んだ瞬間「買うな!買わなくていい!」と叫んでしまいました。

これをツイートした人は心というものが無いのでしょうか。

それとも汗をかかない特殊な体質の方なのでしょうか。

たとえエアコンが入っていても、鉄板からの熱波の前で仕事を続けていれば、そこは40℃を超えるような状況です。

汗をかかず仕事するのは困難でしょう。

これは、いちゃもん(いいがかり)というものです。

そんなお客様が増えているのでしょうか。

そんな思いが頭から消えないうちに、今回、入店した店で、別の事例が・・・。

ウエイティングしていた時のことです。

私の目の前で、店員とお客様のやり取りがどんどんヒートアップしていき興奮し始めました。

「予約したのに、されてないっていうのはどういうわけだよ。」

「調べましたがありません。」

「そんなわけない、俺は直接この携帯でやり取りしたんだ!」

「でも、ないんですよ。」

「それは、そっちのミスだろう、俺はこの耳ではっきり聞いているんだ。

女の声だったぞ。」

「少々お待ちください。」

「お~しっかり調べろよ。」

かなりご立腹です。

どうも、入れた予約が入っていないようなのです。

満席の忙しさの中、店員さんも大変だなぁと思いながらも、対応のまずさも感じていました。

予約が入っていないクレームに対して、かけた電話番号の確認や、受けた人間の名前の確認、何よりミスであればまずいので、謝罪の言葉が先に出なければならないのですが、ひとつもできていません。

しばらく帰ってこない店員にイライラしている様子は周りの人間の気持ちも嫌気にするものです。

そのうち、奥様と思われる方に「電話番号、あっているの?」と聞かれ、スマホを見ていた男性の顔色が変わりました。

「あれっ!?行こう、行こう。」

どうやら違う店に予約していたようです。

バツが悪いのか、エレベーターの前で待ちきれなかったようで、そそくさと非常階段から降りていきました。

〈おいおい、店員さんにひと言の謝罪も無しかい。

あれだけ罵倒していていたのに〉

その後、戻った店員はきょろきょろと、見回した後、何事もなかったように仕事に戻ってはいました。

対応が良くなかったこともありますが、気の毒だったなぁと思ったのも本音です。

奥様の一言がなかったらどうなっていたのでしょう。

勘違い神様客が増加していると考えて、仕事を整備しなくてはなりませんね。

ホント、大変ですが頑張りましょう。

では、また。