『食の豆々知識』 Vol.220 フィンガーライム
先日、懇意にしている八百屋さんにて。
「井上さん、面白いもの入ったよ。
買ってみてよ」と。
見ると、ごつごつとした硬そうな皮に包まれた、長さ4~5㎝の細長い、貧相、というか怪しい物体...。
いや、まるでうちのレモンの木になったかわいそうなレモンのような(ちなみにうちのレモンの木枯れました...笑)。
これ、「フィンガーライム」というらしい。
言われてやっと。
あ~昨年だか一昨年だかに、どこかのお店で食べたなと少し思い出す。
これは国産。
今まで流通していたものは、輸入物がほとんどで、やっと国内で生産され、出回るようになりました。
ということで、今回は、「フィンガーライム」の食レポのお話。
●フルーツのキャビア?
見た目はあまりいいとは言えないフィンガーライムですが、切ってみると中からビーズのようなキラキラとした透明な粒が。
この粒、かなりの力で押し出してもつぶれず、しっかりとしています。
この小さな粒々から、フルーツキャビアや、キャビアライムとも言われています。
もともとは、オーストラリア原産の柑橘類だそうで、現在の産地は、オーストラリアやアメリカがほとんど。
オーストラリアは通年で収穫、アメリカの収穫は6~10月。
輸入物は通年入荷があるようですが、ほとんどが冷凍だとか。
それがここ数年で、日本でも作られるようになってきたようです。
日本での産地は、高知や和歌山など。柑橘類の産地ですね。
●気になるお味は?
口の中で、1粒ずつ、ぷちんとはじけるような弾力があり、その後に、口に広がるライムのような香りと酸味。
やはり、名前についているだけあって、ライムの味です笑。
でも、なんか、ライムだけではない、すう~っと通るような清涼感が...。
青山椒?
そんな爽やかな感じも(個人の感想です)。
これ、サラダやドリンクはもちろん、お肉、お魚、そして、お刺身にも合うらしい。
きっとこのプチプチとした食感や、清涼感が、和食にも合うんでしょうね。
今回、私が買えたものは、いわゆるライムカラーの黄緑とそしてピンク。
これは、お刺身などの上に散らせていたら、映えますね~。
そして、この他にも黄色から、黄緑、赤までいろいろな色があるようです。
でもまだ、国内では生産が難しいようで、とにかく高い...。
普段は買えない高級フルーツです...。