『食の豆々知識』 Vol.234 食中毒

最近。

りんごを食べて、O157 に感染とか。

小麦からカビ毒検出とか。

高齢者施設で集団食中毒とか。

なんだか、嫌なニュースが多く聞こえてきます。


え?冬なのに?と思いますが。

実は、冬も食中毒って多いんです。

 

●食中毒はどうして起こるの?

まず。

細菌が原因となる食中毒は、一般的に6~8月に多く発生します。

O157のような、腸管出血大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌などです。

食中毒を引き起こす細菌の多くは、20℃で活発に増殖し始め、人の体温、36℃くらいの温度で増殖のスピードが最も速くなります。

11月や12月にこの食中毒のニュースを聞くのは変な感じもしますが。

20℃。

普通に昼間、そのくらい温度が上がっていましたからね...。

ニュースにはなっていなくても、ご家庭での食中毒も多かったようです。


冬だから、と、昨日食べたカレーをそのまま台所に置いておくと、細菌が繁殖していたりした訳ですね...。

 

●冬にも食中毒はなるの?

そして、実は、普通の寒い冬にも食中毒は起こります。

冬に多い食中毒は、ウイルス性です。

ノロウイルスが代表例ですね。

ウイルスは、低温や乾燥した環境で長く生存します。

ですから、冬にも、食中毒が多く起こるんですね。

ちなみに、近年の食中毒の原因の1位は、アニサキス。

続いて、カンピロバクター、ノロウイルスだそうです。

 

●どうやって予防する?

よく言われているのが。

「つけない」

「増やさない」

「やっつける」

まず、つけない、は、清潔に保つこと。

手洗い、食材の洗浄、そして、加熱用と、生食用を分けるなどが必要となります。

増やさない、は、温度管理です。

65℃以上で保管するか、または、冷蔵冷凍するか、など。

先ほども言いましたが、30℃くらいの温度でおいておくことが1番増加します。

そして、やっつける、は、75℃1分以上の加熱、または、-20℃以下の冷凍。

カレーを温めなおす時も、グツグツいってきたからと火を消すと、実は中まできちんと温まっていなかったりもします。

中心温度が75℃以上になるよう、気をつけましょう。

ウイルスの場合は、増加するものではないので、まず、もちこまないことが大事。

つけない、と共に、もちこまない、も含め、最近は、予防4原則ともいわれています。

気候が近年おかしくなってきていて、12月なのに夏日のような日があったり。

また、これからは、冬本番、牡蠣などの生食を食す機会も増えてきます。

冬だから、は、関係なく、食中毒には、1年中気をつけていなくていけないですね。

でも、実は、私はお腹をこわす、ということがあまりないんです...。

他の人がお腹痛くなっていても、ちょっと危ないかなというものを食べても...笑

食中毒は、免疫力もきっと関係してしますので。


食中毒予防と共に、腸内環境もみなさま気をつけてくださいね~。