石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その227

「熱くなってきたし、マスクしていると煩わしいわ。」

「外に出なきゃいいんだよ。」

「はぁ?私は引きこもりじゃないのよ。」

「お国もご自由にと言っているし、君のように美しい人は、外して出た方が社会のためにも正解じゃないか?」

「グーで殴るわよ、この口先男!」

「なんでよ、褒めてるんじゃない。」

「あなたみたいな人は“しゃべれないマスク”があればいいのに。

ウチではずっとしていてほしいわ。」「・・・。」


奥神様がマスクで悩むのはたいしたことではありませんが、飲食店ではどう対応していったらよいのか。

マスクだけではありませんが、コロナ禍後の感染対策対応の在り方は最近よく尋ねられることです。

「脱マスク」の動きが広がるなか、「お客様への配慮」と「従業員の安全」をどのように考えていけばよいのか。

皆様のお店ではどのようにお考えですか。

 

【マスク対応について考える】

飲食店のマスク対応については、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5月8日にインフルエンザなどと同等の「5類」へ引き下げられたことから、3月13日から言われていた屋内・屋外を問わずマスクの着用は個人の判断に委ねられるという方針に対する対応が加速しています。

飲食店における感染防止対策を徹底するための第三者認証制度では、必須項目としていた「食事中以外のマスク着用の推奨」を削除しました。

飲食大手チェーンのいくつかは従業員個人の意向を尊重することを発表していますし、ショッピングセンターのイオンなども個人にゆだねるということです。

お客様の気持ち調査で、飲食店でのマスク着用については、「飲食をするときだけ外す」と答えた人が最も多く、店側には「店内の換気」「マスクの着用」などの継続を希望する声が多いことが分かっています。

全体としては暑い時期を迎えることもあり、マスクを外す流れにあるようです。

ただし、年配の方を中心にまだまだマスク着用を望む方も多く、しばらくはマスク着用を従業員に指示する飲食店も少なくありません。

従業員はマスクを着け続けるべきなのか?

判断に悩んでいるお店も多いかと思いますが、大手も対応が分かれていますので、5月8日以降の世間の様子を見て決定するのもよいのではないでしょうか。

感染の流行状況などによっても変わってくるでしょうし、当分の間は他店の状況やお客様の反応を見ながら、徐々に外すかどうかを検討してはいかがでしょう。

飲食店のマスク対応について、マスクを使ってお客さんに楽しんでもらおうと〈マスクにメッセージや絵を書いて笑顔を表現する〉〈マスクにQRコードを貼ってメニューやクーポンを提供する〉なんて工夫しているところもあるということです。

マスクは感染予防や衛生面には有効ですが、一方でコミュニケーションや味覚には悪影響を及ぼす可能性があります。

従業員はマスクを着用しながらでも、声のトーンや目線、ジェスチャーなどでコミュニケーションを工夫する必要があります。

マスクはサービスにとって障害ではなく、チャレンジと考えて、マスクを着用しても、お客様が楽しい時間を過ごすことができるように、工夫と努力が必要だということですね。

頑張りましょう。

ではまた。