KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』 Vol.134
こんにちは。
12月になって、急に寒くなりましたね。
気温の上下で商品の出方が違うのが我々の仕事ですから、今年のはっきりしない天気は困ってしまいますよね。
まあ、これからは、普通に冬の気温になっていきそうなので、季節の冬メニューをバンバン売っていきましょう。
新型コロナの感染状況は、第8波ということですが、薬も承認されたようですし、政府も新型コロナを2類から5類への変更を審議し始めたようなので、経済的にはこれからは新型コロナの影響は減少することでしょう。
ただし、お客様の動きでは、忘年会を早めに行うだとか、人数は少なめの集まりにするなど、コロナを意識した飲食店利用で、まだまだ影響は続いているようです。
さて、今回は食事処での事例と顧問先で起きた一大事のお話です。
先日、昼食をとろうとたまたま見かけた食事処に入り、注文をしたところ、
「あ、それは今できません」
「じゃ、○○で」
「それも、ちょっとできないんですよ」
「へ、だったら、○○を」
「あぁ、それもちょっと・・・」
「なになに、じゃ、何ができるのよ」
「はい、これとこれ、あと、これですね」
「フーン、じゃぁ、これで」といったやり取りになりました。
外看板にはいくつも商品が並べられて、食欲をそそられたのに、実際はできないものばかり、仕方なく頼んだものを食べながら、厨房を覗いてみると、店主らしき方が一人で奮闘していました。
人手を節約しながら営業をしているのでしょう。
〈お客様を呼ぶためにバラエティーな品揃えを表示しながら、実際はできないものばかり
で、注文を数種類に集中させてやりやすいようにするのは違うと思いますよ〉と言いたい
ところですが、このご時世、理解しなければなあと心を抑えて、平らげました。
腹は満たされたものの、釈然としない思いのまま外に出ると、1本の電話が顧問先の社長から入りました。
「大変なことになりました。
○○店長が倒れて、今、病院で緊急手術を受けています。」
ミーティング中にその店長は倒れたそうです。
いつも私が檄を飛ばすその店長は、A/Pのシフトを削りながら、文句も言わず頑張っていたのですが、そのツケが出てしまったのでしょうか、倒れてしまったのです。
くも膜下出血だったそうで、手術は5時間半にも及んだそうです。
幸い命は助かりましたが、これからの心配は残ります。
新型コロナの影響は長きにわたり飲食店の現場を苦しめてきました。
大手チェーンでも、スタッフの方がワンオペの際中に倒れて亡くなったことがニュースで流れましたね。
経営環境が良くない状況は、経営者として、現場に過酷な要求をする場合もあったでしょう。
「人手不足」で働く人の負担が増えるなか、店舗の運営を託されている店長の負担は増しているのが現状です。
慢性的な人手不足の場合、解消まではできないにしても、 長時間労働の軽減などの従業員の負担軽減などに取り組まないと、責任は経営者に問われることもあります。
現場が過酷になっていないか、注意深く見ていくことが大切ですね。
ホント、たいへんですが何とか頑張りましょう。
お客様の笑顔を創りましょう。
ではまた。