コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2024年1月10日

Vol.235 防災食

あけましておめでとうございます。

年明け早々大変なことが立て続き。

被災された方には、心からお見舞い申し上げます。

不謹慎ではありますが、地震発生時、私は子供や姪っ子たちとスキー場におりました。

帰ろうとした矢先に地震にあい、ロープウエイが動かず、そのままスキー場で寒い中1時間ほど途方に暮れておりました。

おそらく、そのうちに動くか、または近場のレストラン等(もうすべて閉まっていたので)が解放されるだろうとは思いましたが、まずは水、と思い自販機でペットボトルを購入。

辺りは暗くなり始め、このまま1晩ということになるのであれば、どうやって暖をとろうかと考えていた時に、やっと少しずつロープウエイが動き、なんとか帰ることができました。

車に戻り、ネットをつなげ、現状を把握。大変な地震であったことを知りました。

飲まずに済んだペットボトルを見ながら、改めていろいろなことを考えさせられました。

そんなことで、今回は、もう一度再確認も含め、防災食の話を。

● 非常食と防災食

非常食と防災食の違いは何でしょうか。

保健医療局によると、非常食は、災害時(非常時)に生き延びるための食事、防災食は、防災時に活用できる食事とされています。

災害があった時、とりあえずどこでも食べられるかんぱんやチョコレート、水などと違い、避難中に不自由ながらも日常にできるだけ近い食事(栄養)をとること、という感じでしょうか。

まずは、水やすぐに口に入れられる非常食の備え(スキー場であれば、チョコを持っているなど)。

そしてその後、避難中の生活の備え。

やはり普段からの備蓄が必要ということです。

また、最近では、水を使用しない、火を使わないなどのレシピもいろいろ出ていますので、確認しておくといいですね。

● ポリ袋で炊くご飯

とりあえず、ここでは、ポリ袋でのご飯の炊き方を。

白米と1~1.2倍の水(例えば1合180mlのお米に対し、水180~200ml程度)をポリ袋に入れ、空気をできるだけ抜いてから余裕をもって袋を閉じる。

30分おく。

カセットコンロなどで、鍋に水(飲み水でなくてもよい)を沸かし、鍋底に皿を1枚おき(ポリ袋が破れないように)、その上に米の入ったポリ袋を入れる(全体が沈むように)。

弱火で15分煮、そのまま湯の中で15分蒸らす。

できるだけ水を使用せず、火も最低限使用のレシピです。

ポリ袋は耐熱性のあるものを使用。

どうしてもない場合は、ポリ袋を3重に重ねます。

同時に卵料理など他の調理も可。

大事な資源を有意義に使用したいですね。

● お湯じゃなくてもできるの?

これもまだよく知られていないのが、カップ麺は水でも食べられること。

カップ麺に水を入れ、20分待てば食べられます。

袋麺も同様。

水が少ない時に、野菜ジュースなどでご飯も炊けますし、切干大根なども戻せます。

防災の知識の本などには、そうなんだ、と思う新しい発見も多数載っています。

ぜひ一度手に取って見てください。

こんな備蓄も、知識も必要なく生活が送れることが望ましいですが。

まずは、今普通に生活できることをありがたく感じ。

自分ができることをしたいと思います。

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