コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2025年12月6日

Vol.255 生〇〇

近年、「生」流行りです笑。

「生ドーナッツ」が話題となり、ドーナッツが生なの!?と思ったら揚げてあるし。

今度は、「生クッキー」なるものが出てきたと思ったら、これはどうも本当に焼いていない。

らしい。


「生」ってどういうこと??

ということで、今回は人気の「生〇〇」の話。


● 人気の生〇〇スイーツとは?


「生」がスイーツに付いて流行り始めたのは、もとはと言えば「生チョコレート」からだそうで。

生チョコは、板チョコのようなパキッとした食感の中に、突如現れた彗星のような存在で笑、
初めて食べたとろりとした食感のチョコレートは感動したものでした。

その後、「生キャラメル」、スイーツではありませんが「生食パン」なんてのもあって、生ドーナッツ、生クッキー。

その間にも、生カヌレや、生チーズケーキなどもあり、またコンビニスイーツではなん十種類もの「生」が付く商品が販売されています。

 

● 「生」の定義って?


一般に「生」の定義は、加熱されていないもの。

または、そのもののまま手を加えていないもの。

あたりでしょうか。

しかし、スイーツにはこの定義はあてはまりません。


定義、という確かなものはありませんが。

  1. ①やわらかい、生のような、とろけるような食感のもの
  2. ②クリーム、ホイップクリームを使用したもの
  3. ③新鮮なもの、日持ちのしないもの
  4. ④加熱していない、天然のもの

    を「生」と表現しているように思われます。

    生チョコレート、生キャラメルは、食感から、生のような、やわらかなという意味だと思いますし、生ドーナッツは、食感もさることながら、生クリームたっぷり使用したものであり。

    生食パンにおいては、食感、生クリームをたっぷり使用した、そして、生で食べるのがおすすめという「新鮮さ」を売りにしています。

     

    ● 「生」はスイーツだけ?


    生〇〇スイーツが話題になりやすいですが、スイーツ以外でも「生」は人気です。

    「生ビール」をはじめ、生酒や生レモンサワーなど、火入れをしていない、あるいは生の食材、果物を使用したドリンクや。

    やわらかな食感の鶏肉に生卵がのった「生親子丼」など料理、そして「生胡椒」など生のスパイスも人気を高めています。

    日本人は、お刺身をはじめ、「生」のものがそもそも好きですから、「生〇〇」が人気となるのもわかる気がしますね。

    ちなみに話題となりつつある生クッキーは、クッキーを作るときに、バターと砂糖たっぷり使用した焼く前のクッキー生地を食べてみたい!と少なからず思っていた人たちの願いをかなえたようなもので、もちろん、そのままの普通の生地は生で食べられませんから、小麦粉がローストしてあったりと、生で食べられる食材を合わせて、焼かずに提供されます。

    うちの高校女子はこれを食べて、「うまっ!これ考えた人天才!!」と言っておりましたが、大学男子は「なんで焼かないの?焼いた方がうまいじゃん」だそうで...。

    好みですね...笑。

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