2025年12月10日
Vol.256 鏡餅

朝ドラ「ばけばけ」を楽しみに毎日見ている私ですが。
床の間に飾られていた、通常の2段の重ねた鏡餅の上に、小さな丸いお餅が3つ重ねられていました。
え?なんだ、この飾り方は…。
とちょっと驚いた私ですが、その後、朝ドラの公式インスタにて、「床の間の鏡餅の上には小餅が三つ重ねられています。
“星の餅”という出雲地方の飾り方だそうです」と紹介されていました。
するめを飾ったり、干し柿を飾ったりする地域があるのは知っていましたが、この飾り方は初めて。
まだまだ、いろいろな鏡餅の飾り方がありそうですね。
今回は、基本の?よく見る?一般的な?「鏡餅」の話。
● 鏡餅はなんで2段?
新年に家を訪れる「年神様」をお迎えするために、円く平らにつくったお餅を飾ります。
大小2段に飾るのは、太陽と月、陰陽を表しています。福を重ねるという意味も。
丸くするのは、神様が宿る神聖な道具「鏡」に見立てて。名前もそこから来ています。
お餅の上にのせる橙(ダイダイ)は、代々とも書き、不老長寿や子孫繁栄を表します。
裏白(うらじろ)は、葉の裏が白いことからこう呼ばれ、潔白や、葉が対に広がることから、夫婦円満などを表しているそう。
ちなみにこの裏白、裏と言いながらもその白い面を上(表)にして飾るのが一般的です。
わかりづらいこっちゃ…。
● 地域によって飾るものって違うの?
昆布、串柿、海老、するめ、搗栗(かちぐり)、譲葉(ゆずりは)などなど。
地域によって、飾るものも、飾り方(昆布の置き方など)も違います。
上記の「星の餅」もその一つですが、2段ではなく3段に飾る地域も。
太陽、月に加え、火の神に供えているそうです。
飾る場所も、一般的には、床の間や神棚に飾りますが、その昔、江戸時代には、武家では、よろい、かぶとの前に、商家では、蔵の前に、床の間に供えるのは民間だったそうです。
また、井戸の前に供えたとも。
現在もその名残りもあるのか、床の間、玄関、神棚…それぞれ。
3段に飾られた鏡餅は、火の神に供えることもあり、台所に飾るそうです。
神に供えた鏡餅は、正月明けに、手または「つち」で割って、お汁粉などにして食べます。
これが鏡開き。切るという言葉を嫌い、開くという言葉が使われています。
鏡開きも、日にちも食べ方も地域によって違うようで、この話は遠い昔にここのコラムで書いた気もするので、今回は端折ります笑
朝ドラ「ばけばけ」の「鏡餅の飾り方がかわいい」とSNSで話題となっているため、今年は、この「星の餅」の飾り方が増えそうな予感…笑
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