2025年6月11日
その252 体験価値の重要性も知っておこう

「最近の若い夫婦は、男が料理を作ったり、弁当を作る人も増えてるらしいな。」
「そうよ、あなたみたいに食べるだけの人は化石になるわよ。」
「ちっ、役割ってもんがあるんだよ、君作る人、ボク食べる人。」
「何言ってるの!
あなたがやらないから仕方なくよ。」
「よかったじゃない、そのおかげで料理うまくなったじゃない。」
「なんですって!」
「手伝おうか?」
「・・・、それはいいわ。」
昭和の旦那としては、男子キッチンに入らずなんて言われていたわけですが(私、現場では厨房経験あるんですよ)、最近はだいぶ変わっているようです。
飲食業界でもお客様は〈食べる人〉というだけでなく、インバウンドもそうですが体験型に人気があるようですね。
【体験価値の重要性も知っておこう】
今回は、最近の飲食業界のトレンドについてお話ししたいと思います。
特に、お客様が求める「体験価値」についてです。
近年、消費者は単なる食事を超えた特別な体験を求める傾向が強まっています。
これは、外食の機会が限られている中で、食事を通じて得られる思い出や感動がより重要視されているからです。
例えば、料理教室や食材の産地体験など、食事を通じた新しい体験が注目されています。
具体的な事例としていくつか上げておきましょう。
1.料理教室の開催
東京の「ABC Cooking Studio」では、地元の食材を使った料理教室を定期的に開催しています。
参加者は、実際に料理を作りながら、食材の選び方や調理法を学ぶことができます。
2.食材の産地体験
岐阜県の「かほく市産食材を使った料理教室」では、地元の農産物を使った料理を学ぶことができるイベントを開催しています。
参加者は、食材の収穫から調理までのプロセスを体験し、地域の特性を理解することができます。
地域経済の活性化も期待できます。
3.インタラクティブな食事体験
テクノロジーを活用した新しい形の体験も注目されています。
東京の「TREE by NAKED」では、VR技術を用いた食事体験を提供しています。
顧客は、仮想空間で異世界の景色を楽しみながら、実際の料理を味わうことができます。
視覚的な楽しさと食事の楽しさを融合させる取り組みは、他の飲食店との差別化を図ることができます。
さらに、飲食店が体験価値を高めるためには、以下のポイントが重要なので上げておきます。
1. 空間デザインは、店舗の内装や雰囲気を工夫し、訪れるだけで特別な気分になれるような空間を作ることが体験価値を高めることにつながります。
2. スタッフの接客態度やおもてなしの心が、お客様の体験を大きく左右します。
心温まるサービスを提供することで、リピート率を向上させることができます。
3. メニューに食材の産地や料理の背景を盛り込むことで、お客様により深い体験を感じてもらえます。
食材の選び方や調理法にストーリーを持たせることで、お客様の興味を引きつけることもできます。
体験価値の重視は、重要な要素となっています。
料理教室や食材の産地体験、インタラクティブな食事体験など、飲食店は多様な形でお客様に特別な体験を提供することが求められています。
これにより、満足度を高め、リピート客を増やすことが可能となります。
ぜひ、これらのアイデアを参考にして、皆様の店のサービス向上に役立てていただければと思います。
では、また。
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