コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2026年4月10日

その262 外部環境の悪化が予想された時、その備え対処を考えよう

「あ~なんかだるい、咳も出るし、ゴホッ、ゴホ・・・」

多少のけだるさでは、やるべき仕事はやらずにいられない昭和の私ですが、そこに奥神様の無粋な言葉。

「薬飲んだの?

ちゃんと飲みなさいよ!」

「いや、後で飲むよ、これやってから。」

「今飲みなさいよ!

薬飲んでさっさと寝てちょうだい!」

「うるせーな、これやったら飲むって言ってるだろ。

キミに移さないように、もう、しゃべらんよ」

「もう、そういうことじゃなくて・・・」と、我が家の小さな諍いは日常茶飯事ですが、これが国同士となると話は別・・・。

 

【外部環境の悪化が予想された時、その備え対処を考えよう】

世界で起こる争いは、規模も影響も桁違いです。

今回のアメリカとイランを巡る緊張の高まり。

これがどのように展開するのか、非常に気になるところですが、飲食業界にとっても決して無関係ではありません。

原油価格の上昇、輸送コストの増加、円安の進行。

これらはすべて、食材価格のさらなる高騰につながります。

すでに厳しい状況の中で、さらに追い打ちがかかる可能性もあるでしょう。

こうした状況の中で大切なのは、“外部環境の悪化が予想された時、その備えと対処を考えること”。

まず一つ目は、仕入れの見直しと分散です。

特定の食材や業者に依存していると、価格変動の影響をまともに受けます。

産地の分散や代替食材の検討を日頃から行っておくことで、いざという時の対応力が変わります。

ある顧問先では、輸入食材の価格高騰を見越し、国産食材への切り替えを段階的に進めていました。

結果として、急激なコスト上昇の影響を最小限に抑えることができたのです。

二つ目は、メニュー構成の柔軟性です。

固定化されたメニューは、環境変化に弱い。季節や仕入れ状況に応じて内容を調整できる「可変型メニュー」を取り入れることで、原価コントロールがしやすくなります。

三つ目は、価格戦略の見直しです。

値上げは勇気がいりますが、やみくもに我慢すれば体力が削られるだけです。

大切なのは「値上げ=悪」ではなく、「納得していただける価値提供」とセットで考えること。

メニュー表の表現、説明、ストーリー付けによって、お客様の受け取り方は大きく変わります。

そして四つ目は、固定費のコントロールと体質改善。

無駄なコストがないか、オペレーションに改善の余地はないか。

普段から見直している店ほど、いざという時に強いものです。

最後に最も重要なのは、情報感度を高めることです。

ニュースや市場の動きを「他人事」として流さず、「自店にどう影響するか」を考える習慣を持つ。

これが、経営者としての大きな差になります。

私はあの時、奥神様に「薬を今飲め」と言われながら、「後でいい」と先送りにしようとしていました。

しかし、体調管理も経営も同じ。「早めの対応」が、結果を大きく左右します。

何も起こらないことを願うだけでなく、起こった時にどう動くかを考えておく。

それが、これからの時代を生き抜く飲食店の“強さ”ではないでしょうか。

では、また。

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