コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2026年6月17日

その264 物価高でも、世相不安でも選ばれる店になろう、方法は必ずある

「物価高で大騒ぎだな、世界に比べれば、まだまだ大安売りなのになあ。」


「何言っているの?

皆、日本に住んでいるのよ。

まずは自分のことを考えるのが当たり前でしょ。」

「そうか、そうだな。

他の国は給料が2倍3倍が当たり前ってのもあるしな。」


「そうよ、日本も給料が3倍になれば、大騒ぎしないわ。

あなたの給料も3倍になったら、私もおとなしいのにね。」

「お前なあ、ネパールやフィリピンは日本の1/3だぞ。」

「伸びない人は下を見るのよね。

それで安心する人が多かったから、追いつかれているんだわ。」

「・・・。」


―――と、奥神様にまた現実を突きつけられたのであります。

やれやれ・・・。


我々飲食店はどう考えどう動くべきでしょうか。

 



【物価高でも、世相不安でも選ばれる店になろう、方法は必ずある】


確かに最近、「弱い日本」を実感する場面が増えました。


年収300万円以下が約4割とも言われ、円安によって海外から見た日本人の所得は大きく目減りしています。

昔は海外旅行先で「日本人はお金持ち」と言われた時代もありましたが、今では状況は大きく変わりました。

電気代、ガス代、ガソリン代、食材価格。何もかも上がる一方で、収入の伸びは追いついていません。


お客様も不安です。

我々飲食店も不安です。

では、こんな時代に飲食店はどう考えれば良いのでしょうか。


私は逆に、こんな時代だからこそ繁盛店とそうでない店の差が明確になると思っています。


不景気になると人はお金を使わなくなる。

しかし、正確には違います。


「価値を感じないものにお金を使わなくなる」のです。


例えば、節約志向の人でも旅行には行きます。

好きなアーティストのライブにも行きます。

推し活にはお金を使います。

つまり、人は価値を感じればお金を使うのです。


飲食店も同じです。

安売り競争に巻き込まれる必要はありません。


「この店だから行きたい」

「この料理を食べたい」

「この人に会いたい」

「ここに来ると元気になる」

そう思っていただける店になれば、お客様は選んでくれます。


ある顧問先では、価格改定を行ったにもかかわらず、客数が減りませんでした。

なぜか。


店主が毎日お客様に声を掛け、スタッフが名前を覚え、季節ごとのおすすめメニューを丁寧に伝えていたからです。

お客様は商品だけでなく、人や空気感にも価値を感じていたのです。


また別の店では、SNSで料理写真ばかり投稿していたのをやめ、スタッフの日常や仕込みへのこだわりを発信するようにしたところ、「応援したい」というお客様が増え、売上が伸びました。


物価高は誰にも止められません。

世界情勢も我々には変えられません。


しかし、“店の魅力を磨くこと”“接客力を高めること”“商品力を向上させること”“情報発信を工夫すること”これは自分たちで変えられます。


経営とは、変えられないことを嘆く仕事ではなく、変えられることに集中する仕事です。


世の中が不安だからこそ、お客様は安心できる場所を求めています。

物価高だからこそ、「払う価値がある」と思える店を探しています。


だから私はこう思うのです。

不景気だからダメなのではない。

不景気だからこそ、本当に選ばれる店が浮き彫りになるのだと。


【物価高でも、世相不安でも選ばれる店になろう、方法は必ずある】


まずは自分の店の魅力をもう一度見つめ直してみましょう。

答えは意外と、皆さんのお店の中にあるのかもしれません。

ではまた。

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